じょう水場は、ダムや川、地下水などから取り入れた水を、飲み水として使えるようにきれいにする所です。じょう水場では、ちんでん池やろ過池でゴミやドロなどを取りのぞいたあと、塩素(えんそ)という薬品で水を消毒してきれいにするのです。
「じょう水しょ理」をしてきれいになった水は、小高い場所に作られた調整池(ちょうせいち)を通り、市町村の配水池(はいすいち)に送られます。 そこから水道管を通って送られた水が、わたしたちの家庭や学校、会社などの蛇口(じゃぐち)から出てくるというわけです。
1 | 取水口(しゅすいこう ) | 川の水を取り入れるところ |
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2 | 沈砂池(ちんさち) | 水の中にまじっているゴミやすなを取りのぞきます |
3 | 着水井(ちゃくすいせい) | 混和池(こんわち)に流れこむ水の量を調整します |
4 | 混和池(こんわち) | 薬を入れ、水の中の細かいまざり物をかたまりにします |
5 | 沈でん池(ちんでんち) | 細かなゴミやすなをしずめます |
6 | ろ過池(ろかち) | さらに小さなゴミを、底にあるすなを通して取りのぞきます |
7 | 塩素注入設備 (えんそちゅうにゅうせつび) |
塩素を入れて消毒します |
8 | 浄水池(じょうすいち)・ 調整池(ちょうせいち) |
きれいになった水をためる池 |
9 | 送水ポンプ | 使う水の量にあわせてポンプで圧力をかけ、配水池へ送ります |
10 | 配水池(はいすいち) | ここから自然流下によって、家庭や学校、工場などに水を送ります |
ここは、ふつうのじょう水しょ理に、生物しょ理・オゾンしょ理・粒状(りゅうじょう)活せい炭しょ理という3つを加えた所です。水げんの水しつが悪くなっているじょう水場におかれ、より安全でおいしい水がつくられています。沖縄県では本島の北谷(ちゃたん)じょう水場と石川(いしかわ)じょう水場にあります。
ここは、海水から真水(まみず)をつくるしせつで、これからの水不足にそなえるために考えられました。沖縄県では1977(昭和52)年から計画が進められていて、北谷(ちゃたん)じょう水場のほか、南・北大東村、粟国(あぐに)村、渡名喜(となき)村・波照間島(はてるまじま)などの離島(りとう)でも、たくさんの水をまかなっています。
北谷(ちゃたん)じょう水場では、中部の川や地下からくみ上げてきた水と、倉敷ダムなどからきた水をきれいにしたあと、海水からつくった水とまぜ合わせ、中南部の市町村へとどけています。
■海水から飲み水が出来るわけ
[実験]
1 | 例えばセロハンのような、目に見えないほどの小さなあなが空いている、「半透膜(はんとうまく)」というまくを用意します。 |
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2 | そのまくをはったよう器に、海水と真水を入れてみます。 |
3 | すると、あら、不思議。同じように見える二つの水は、高さがだんだん変わってきます。それは、海水にふくまれる塩をうすめようと、真水がまくを通ってすいこまれたからです。これが「浸透(しんとう)」とよばれるものです。 |
4 | バランスがとれる高さまでくると、海水より少ないまま真水の流れは止まります。この真水と海水の高さの差は「浸透圧(しんとうあつ)」とよばれます。 |
[海水から飲み水をつくる方法]
海水から飲み水をつくるには、この実験のぎゃくの方法を行います。海水の方を大きな力でおしてやるのです。そうすると、塩を残して真水だけが、まくを通っておし出されてくるのです。これは「逆浸透(ぎゃくしんとう)」とよばれるものです。
海水たん水化しせつでは、この方法で飲み水をつくり、塩がこくなった海水は、回りのかんきょうをこわさないように海にもどされます。
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